少しずつ、圭一の熱いものが入ってくる。何回目かで味わう感覚。段々と慣れてきた感覚。
今日こそ受け入れたいから。
「いける……?」
圭一がまた問い掛けてくる。旭ももう一度頷く。
入ってきたそれはしばらく動かず、その代わりに圭一の手が再び旭の前に触った。ゆっくりと上下させ、旭の無意識の緊張をほぐそうとする。
「……多分大丈夫」
自分でも意識して体の力を抜き、自分の脚の下にある圭一の太腿に両手を置く。更に少しずつ、圭一が腰を進めてくる。旭の中が圭一で一杯になっていく。
「平気……?」
「うん」
今までにないくらい奥深くまで、圭一の熱を感じる。拡げられる。旭は自分からより大きく脚を開き、圭一を見つめ続けた。
「……旭」
圭一が快感に耐えるような表情で言う。
「全部入るかも」
「うん。入れて」
引き寄せるように、圭一の腿に載せた手のひらに力を込める。それからも少しずつ深く内側を押し広げられていく。
やがて脚の付け根あたりにさわさわとしたものが触れた。
「――入った?」
「……うん」
見上げる圭一は、ぎゅっと眉を寄せたまま頷く。その表情を見た旭の口角は自然と上がり、旭は穏やかに問い掛けた。
「気持ちいい?」
「……ん」
そのまましばらく感触を味わうように静止した後、やがて圭一はひとつ息を吐いた。
「……痛くない?」
「大丈夫」
柔らかい旭の表情に、圭一も少しだけ表情を緩める。
「入ったな」
「うん」
圭一が顔を近付けてこようとしたが、ふと止める。旭は笑って「いいよ」と言った。
「気にしない。して」
そう言うと、圭一は腰を動かさないように気を付けながら、ゆっくりと屈みこんでくる。旭は迎えるように圭一の首に手を回し、唇を合わせた。
「お前に入ってる」
「うん」
「……やばい」
感極まったように、圭一は一言そう言った。